Quantcast
Channel: OTOTOY NEWS
Viewing all articles
Browse latest Browse all 43646

ストーンズ、50年目のパッションで観客を魅了――OTOTOY最速レポ

$
0
0

ザ・ローリング・ストーンズが8年振り6回目の日本公演を2月26日(水)から東京・水道橋の東京ドームでスタートさせ観客を魅了した。

久しぶりの来日ということもありドーム外に設置された物販テントには午後の早い時間から早くも長蛇の列が出来ていた。開演予定時刻を30分過ぎた頃、ライヴは50周年記念ライヴ同様「Get Off Of My Cloud」からスタート。先日のアブダビでのライヴのセットとは違うことで意表を突かれた感じだ。

ミック・ジャガーをはじめイキイキとステージに立つメンバーたちを再び目にしていることに感激していると、続く「It’s Only Rock ‘N’ Roll (But I Like It)」のイントロで早くもキースが若干トチリ気味でいきなりズッコケる。初日ということもありご愛嬌。ファルセット中心に歌われる「Emotional Rescue」は、現代のクラブサウンドとしても通用する佳作だ。それにしてもミックの声は良く出ている。以前観たライヴと比較してもそんなバカな、というくらいに全く衰えていない。

リクエストを受け付けていた楽曲投票は「Bitch」に決まったようで、残念ながら「Silver Train」は演奏されず。「Bitch」のキモはホーン・セクションのフレーズとギターのリフだが、ドームの音響の悪い所がモロに出てしまいかなり聴きにくかったのが惜しまれた。

メンバー紹介ではやはりチャーリーへの歓声が一際大きく、ステージ前方に連れて行こうとするミックとのやりとりが微笑ましかった。その後ミックが下がり、キースコーナーへ。「Slipping Away」ではさりげなくミック・テイラーが登場してなんとコーラスまで披露。テイラー脱退から時を隔てた1989年発表の『Steel Wheels』の最後を飾る楽曲なので、この曲に登場したのが不思議な感じ。コーラスも戸惑い気味のテイラーであったが「Midnight Rambler」では鋭いギターを聴かせてくれた。キース、ロン、テイラーの3人がチャーリーのドラムの前に集まり、その前でミックがブルース・ハープを吹く光景が目の前で展開していることが信じられない。

「Gimme Shelter」ではリサが驚異のシャウトを聴かせドームをまさに震撼させた。終盤になり、ステージ左端で踊っていたミックが駆け出したかと思うとなんと全力疾走でステージを横切りあっという間に反対側の端へ。さすがに客席から一斉にどよめきが起こった瞬間だった。

真っ赤に染まりスクリーンが炎に包まれる中、「Sympathy For The Devil」で本編終了。アンコールではステージ両サイドから日本人男女のコーラス隊が登場して「You Can’t Always Get What You Want(無情の世界)」。ベレー帽風の帽子に赤いシャツをまとったミックが、78年北米ツアーのハンチング姿のとっぽい姿を思い起こさせた。最後は「(I Can’t Get No) Satisfaction」(テイラーもアコギで参加)でライヴを終えると、テイラーを含めた5人が肩を組み観客に一礼。

今まで考えられなかったような光景が見られた感激と共に、年齢を重ねても少しもブレることなく保ち続けている音楽への愛情とパッションに感動させられた最高の一夜だった。(岡本貴之)

〈ザ・ローリング・ストーンズ「14 ON FIRE JAPAN TOUR」〉
2014年2月26日(水)
1. Get Off Of My Cloud
2. It’s Only Rock ‘N’ Roll (But I Like It)
3. Tumbling Dice
4. Wild Horses
5. Emotional Rescue
6. Doom And Gloom
7. Bitch
8. Slipping Away(with Mick Taylor)
9. Before They Make Me Run
10. Midnight Rambler (with Mick Taylor)
11. Miss You
12. Paint It Black
13. Gimme Shelter
14. Start Me Up
15. Brown Sugar
16. Jumpin’ Jack Flash
17. Sympathy For The Devil

アンコール
18. You Can’t Always Get What You Want
19. (I Can’t Get No) Satisfaction(with Mick Taylor)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 43646

Trending Articles