UKのベテラン・テクノ・アーティスト、ニール・ランドストラム。彼が、自身のホームページで、活動歴20年にも渡って出演してきた1990年代から現在までのフライヤー(チラシ)をアップロードしていて、これがなかなかおもしろいのだ。
SNSの発達で、クラブ・シーンでは衰退気味にあると言われているフライヤー。もちろんロックを中心としたライヴ・ハウス・シーンにも、ヒップホップにも同じ様な文化はあると思うが、やはりヨーロッパの、特にUKのセカンド・サマー・オブ・ラヴ以降のテクノ、ハウスの文化圏には独自のフライヤーのデザイン文化がある。ニール・ランドストラムがアップしているフライヤーの数々からは、なんだかそうしたデザインの移り変わりが絶妙に漂ってくるのだ。
1990年代、マッキントッシュ主導のDTPになった頃のフォントや、3DモデリングのCGロゴなどなど、なんとも時代を感じさせる「未来感」があったりと。
恐らく、当時を知る人には懐かしく、パーティでの若気のいたりファッションを思い浮かべ、ひとり風呂場で赤面してみたり、方や、いまやシーパンクでCGのイルカが踊り、ニューエイジ・シンセが蘇る時代ですから、知らない若い世代には新鮮にうつるのではないでしょうか? 特に彼の場合、いろんな時代、いろんな地域(ヨーロッパ各地にアメリカ、さらには日本まで!)を回っているので、尚更バラバラで眺めるだけでもおもしろい。あとフェスのアーティスト・パスなんかもちょこちょこ、ちょっと重いですが。
これ、誰か日本でもやらないかなぁ、なんて。
(河村)