10月29日代官山UNITでの激闘(サソリ・布団圧縮袋etc)を制し新曲CDの発売が決定した
今回試聴したのはDPG、ブラックDPG各1曲ずつ。まずはブラックDPG名義の楽曲を再生してみるといきなり”デス!デス!デス!デス!デスデスデース!”と文字通り女たちのデスボイスが耳をつんざく勢いで飛び出してきた。思わずいったん停止ボタンを押してしまった。目を閉じるとなぜかジーン・シモンズばりに舌を伸ばし中指を立てて悪態をつくメトロポリちゃんVの姿が浮かんできたため、悪夢を振り払うようにもう一度最初から再生。冒頭のスクリームに続くAメロはこれまでのブラックDPGの曲同様、実にキャッチーなメロディ。バックトラックはデスメタルにシンセポップを振りかけたようなサウンドで、パワーコードで押す直球な前半からサビに向けて徐々にポップに変化していく様が見事な構成だ。ちなみにサビの歌詞には影で努力をしながら報われない想いを抱いている方に是非聴いてもらいたいメッセージが込められているのも注目だ。
間奏ではタイガーノノコのセクシーボイスによるセリフとメトコと松本都の2MCによるラップが炸裂! そして、間にハードドライヴィンなギターのツイン・リードを挟み登場するのはケンドー・リリコ。思えば「夏の魔物エンタメユニットDPG」発足から参加、オーディションがダメだったら田舎でケーキ屋さんになるしかなかった女の子・リリコ。ここでは華々しくソロで歌唱を聴かせてくれる。その表情はまるで紅天女を演じる北島マヤのように輝いている…かどうかはきっとマスクの下なので伺い知ることはできないだろうが、成田大致曰く”雪崩式飛びつき腕ひしぎ逆十字固めのような”ソロだということだけは覚えておいてほしい。メタルバンドの生演奏で歌っても映えそうな”デス・ポップ”だ。目指せラウドパーク。
一方、「爆裂レボリューション」と名付けられたDPGの楽曲は、成田大致がイントロ無しでしょっぱなから噛みつかんばかりにエモさ全開で歌いだす。すぐさまアントーニオ本多がいつものアドリブ的スクリームそれに加わり、左右から女性ボーカルが。代官山UNITのステージを観たプロインタビュアー吉田豪氏よりツイッターで「ステフさんが想像以上にいいヴォーカリストで驚きました。」と絶賛されたことでもわかるように、3人になったDPG本隊を自分の力でひっぱって行こうという責任感からフロントマンとして著しく成長したステファニー・アユミ。新曲ではアナ雪のような透き通るハイトーン・ボイスを披露している。そして…アレ、他に女性いたっけ?。どうやら謎の女性がボーカルとして参加しているようだ。果たして新しいアー写のモザイクの向こうはいったい誰なのか?そのインパクトのある歌声から推測しつつ、今後の発表を楽しみに待ってほしい。
作曲を手掛けているのは、でんぱ組.incの新曲「バリ3共和国」も担当した浅野尚志。独特のドラマティックなメロディがDPGに良く似合う。サビでは大内ライダーもヒーローらしい正義の叫びに加え歌声を披露。途中、ラップのくだりには「飽きるっていうのはアーティストとして大切なこと」というYO-KINGのお言葉を思い出してしまった。そしてギターヒーローROLLYが再び参加してソロを披露しているなど、とにかく仕掛けが満載で、あっという間に駆け抜けていくこの曲。歌っている内容はこれまでのDPGの歴史に想いを馳せざるを得ないほろ苦いものとなっているが、作詞を手掛けているのは今回も只野菜摘。DPGのデビュー曲「リングの魔物」から彼らを見てきた彼女にしか書けない作品となっている。そして高揚感のあるメロディに乗せて届けられるメンバーたちの決意表明とも取れる歌声が心を揺さぶる。DPGのライヴにまた一曲、ハイライトシーンに相応しい曲が生まれたと言えるのではないだろうか。尚、DPG本隊の楽曲「爆裂レボリューション(予告Ver.)」が現在サウンドクラウドで試聴可能となっているので、早速聴いてみよう。
また、DPGは12月19日(金)に新宿MARZにて主催イベント〈DPGハウスショー9〉を開催。そこで新曲及び、新曲で歌っている女性ヒロインのお披露目がおこなわれることになりそうだ。イベント詳細については後日発表される。(岡本貴之)
〈DPGハウスショー9〉
2014年12月19日(金)新宿MARZ
※詳細後日発表
・DPG、代官山で今年度最高ライヴ! 新曲CD発売決定―OTOTOY最速レポ
http://ototoy.jp/news/80417